本文へ移動

お念仏を申す生活法話

毎月18日は『大坂建立の章』を拝読させていただきます

2020-12-18
 毎朝御文章さまを拝読させていただきますが
特にこの18日の『大坂建立章』は
蓮如上人の思いが強く伝わってくる内容です。
 84歳の冬に書かれたもので
翌年春には85歳でご往生されます。
最晩年のご遺言のような気迫が伝わってまいります。
 
 大坂建立というのは今の大坂城がある所に
石山御坊という本願寺を82歳の時に建てられます。
 大坂の中心地で交通の要所でもあり人が多く集まり
石山御坊にも毎日たくさんの参詣者があったといいます。
 
 43歳で本願寺の宗主になられた蓮如さまは
艱難辛苦のご事跡を経て京都山科に本願寺を再興されます。
 そして75歳で本願寺の宗主を九代実如さまに譲ります。
当時は珍しいことでしたが
元気なうちに譲ってお念仏のご教化に専念されるのです。
 
 大坂に別荘のようなお寺を建てて
一仕事終えてのんびり老後の人生をゆっくり
楽しみましょうということではありません。
 
 いよいよお念仏のみ教えを一人でも多くの人に
伝えていきたいという思い一つなのです。
 
 御文章さまのなかに
本願寺に参詣する人は多いけれども
信心をとる人は稀であると何度も書かれています。
 参詣の人の風情を見るにつけて
他力の信心を得た人が少ないことが
気にかかるというのです。
 
 お参りしても
ただ酒飯茶なんどばかりにて皆々退散せりと
飲み食いだけで帰ってしまう人があるといいます。
 数珠を持たないでお参りする人もいて
仏さまを手づかみにするのかと嘆かれています。
 
 人が多く参詣しても他力の信心をいただかなかったら
その人の往生浄土はおぼつかないといわれるのです。
 
 ただそれは宿善まかせと言われます。
宿善とは信心のご教化は阿弥陀さまのお仕事であって
仏さまのお仕事を邪魔しないように
私も皆さんと同じように
阿弥陀さまのご本願お慈悲のお心を
聞かせていただくという立ち位置なのです。
 
 そのうえで私に何ができるかということです。
蓮如さまと同じようにというわけではありませんが
その思いをいただいて私にできるお念仏のご縁づくりです。
 
 お念仏のご縁を一つでも多くつくって
一人でも多くの方に阿弥陀さまの御前に座ってもらおう
ご一緒にお念仏を申してお聴聞させていただこうと
お念仏のご縁をいただいて
共々に阿弥陀さまのお浄土への道を
歩ませていただこうとの思いが
御文章さまに貫かれて書かれてあります。
 
 こうしてお朝事のご縁に御文章さまを
毎朝20年以上拝読させていただきます。
 歳を重ねるごとにひしひしと蓮如さまのお心がいただける
お朝事のお念仏のご縁を有難く思います。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.12.18)
円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
FAX.097-527-6949
0
7
2
6
8
2
TOPへ戻る