冬の夜空に月がとってもきれいです
昨日門徒報恩講の夜の御座があって外に出たら東の空に満月がきれいでした。
今朝6時に梵鐘をついて西の空を見たら満月が低く大きくありました。
寒い冬の暗い空に闇夜を照らしてお月さまがぽっかり浮かんで光を放ってくださいます。
仏さまの智慧の光あたたかいお慈悲の光を思います。
月を愛でるといいます。
太陽の光はまぶしくて直接見ることはできませんが月の光はしみじみと眺められもの思いにふけります。
昨日中村哲さんのお葬式が福岡でありました。
亡くなられて以降テレビ新聞の報道で中村さんの功績そしてお人柄を知るほどに
本当に仏さまのような方だったんだなと思います。
色紙に「一隅を照らす」と書かれていました。
世界の片隅の光の当たらない人に光を照らすような活動です。
無私でただ人のために尽くすということで
それも小さな小さなことをずっとずっと続けてやり通していかれました。
中村さんにはおごるところが一つもなかったと周囲の方は言われます。
私たちはちょっといいことをするとそれを自慢し人に話したがります。
そんなことが微塵もなかったといいます。
その人生の哲学は「人間三食ご飯が食べられて家族がいっしょに暮らす」日々の生活にあったといいます。
30年来外国の軍隊が侵攻し内戦が続くアフガニスタンで
大干ばつもあって自然が破壊され飲む水も大地を潤す水も無い状況で井戸を掘り始めたといいます。
そして何年も何年もかかって水路をつくり砂漠の大地を緑の大地に戻して
農業ができるようになり人がそこに帰って来たというのです。
アフガニスタンの住民は食うために軍隊に入るといいます。
政府側か非政府側かテロ集団かどこかの軍隊に入ることで報酬を得て家族を養っていくというのです。
結局は同じ国民同士人と人とが殺し合い家族は引き裂かれていくという悲惨な悪い状況がいつまでも続くということです。
中村さんは貧困こそが戦争の原因であり貧困からの脱却こそが平和への道と思いを定め
何が必要なことか見極めてやるべきことを信念をもって一つ一つやり通していかれたのです。
ほんとに気の遠くなるような活動であり何の保証もないまさに命がけの事業だったのです。
道半ばにして銃弾に倒れた中村さんの意志はこれからも多くの人に色んな形で受け継がれていくことだと思います。
闇夜を照らすお月さまの光です。
燦々と光り輝く太陽の光ではありませんが確かに確かに一隅を照らしてくださっています。
阿弥陀さまの智慧の光お慈悲のおはたらきです。
南無阿弥陀仏となって私に届いてくださっています。
お念仏申し南無阿弥陀仏のお心を聞かせていただいて
私にできる精いっぱいのことをさせていただきたいと思います。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.12.12)
