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お念仏を申す生活法話

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町で「ご院家さん」と声をかけられました

2020-12-22
 昨日大分のデパートで買い物をしていたら
店員さんから「ご院家さん」と声をかけられました。

 ご院家さんです。
いつも黒い布袍(ふほう)の姿ではなく普段着のままで
マスクをつけていてもご院家さんと分かるんですね。
 私はすぐ分かりませんでしたが
最近お葬儀のご縁のあったご門徒の娘さんでした。

 ご院家さんと言ってもらえる有難さです。
何かほっとするあたたかさを感じます。
 お家お家によっては色んな言い方があります。
ご院家さんの他にお寺さんという言い方もあります。

 ご門徒さんのお家にお参りに行きます。
「こんにちは円光寺です」と声をかけますと
そのまま「円光寺が来たよ」というところがあります。
 事の次第は伝わりますが
ご院家さんとかお寺さんとか言ってほしいですね。

 なかには「誰かわからんけど来たよ」という
ところもあります。
 黒い服を着た人が来たというのです。
「何で来たの誰か死んだの?」と子どもが聞きます。
 お坊さんって黒い服を着て誰か亡くなったときに
用事がある人なのでしょうか。

 ご院家さんと言ってもらえる
お寺さんと言ってもらえる人なのです。
 その呼び名呼び方一つで
ご院家さんといえばお寺とご門徒さんとの
ご縁つながりができているということです。

 ご門徒以外の一般の方も
ご院家さんと言ってくださる方もいらっしゃいます。
 普段からお家の中で
そういう呼び方がされているのでしょう。
 その時だけこの人はこう呼ばないといけない
ということではありません。
 すっと出てくる日常の言葉です。

 身近なところでいえば
お父さんお母さんという呼び名です。
 パパママでもいいし
父ちゃん母ちゃんの呼び方もあります。
 呼び名一つでその人と人とのつながりが
できているということです。

 阿弥陀さまと私のつながりです。
南無阿弥陀仏でつながっているのです。
 南無阿弥陀仏とわが名を呼んでくれよと
阿弥陀さまが喚び通しに喚んでくださって
この私の口からお念仏が出てくださるのです。

 南無阿弥陀仏とお念仏を申す私を見て
「よかったよかった。
いつでもどこでも私が一緒だから
大丈夫安心して生きて往こうね」と
阿弥陀さまがあたたかいお心いっぱい
おはたらきくださっているのです。

 この口から南無阿弥陀仏ナンマンダブツと
お念仏が出てくださる有難さ尊さ頼もしさを思います。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.12.22)


今日は冬至です

2020-12-21
 今日は冬至です。
今年は閏年でいつもより一日早い12月21日です。
 一年で昼の時間が一番短く夜の時間が一番長いと
いわれます。
 明日から陽が昇り沈むまでの昼の時間が長くなって
日一日と明るく温かくなるということですが
寒さはいよいよこれからが本番です。

 冬至にはゆず湯につかりカボチャを食べる習わしが
先人から伝えられています。
 これから厳しい冬に備えて体調を整え
元気に年越しをして新年を迎えようという心構えです。

 南無阿弥陀仏とお念仏を申しましょう。
ナンマンダブツとゆず湯につかり
ナンマンダブツとカボチャをいただいて
皆さんご一緒にお念仏を申すなかに
今年一年を終えて新しい年を迎えたいものです。

 ナンマンダブツと明け暮れする日々を
今日一日も大切に過ごさせていただきましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.12.21)


お念仏申させていただく思い一つに日々の営みです

2020-12-20
 昨日今日とお葬式が続きます。
ちょうど土曜日曜でご法事があって
時間調整が中々難しいところです。

 今の冬の時期は日が暮れるのが早く
通常お通夜は6時7時ですが
6時にはもうすっかり暗くなっています。

 以前のお葬儀でしたら喪主の関係の方のお参りが多く
仕事をしている方がお参りできる時間ということで
7時のお通夜が多かったのですが
今はコロナ禍で家族近親者だけの葬儀になって
出来るだけ早い時間にと希望されます。
 ただ法事の時間は予め決まっていますので
こちらの都合に合わせていただくことになります。

 死の縁無量ですから
何時どういう形でこの命を終えていくの
誰もわかりません。
 命終えた後のことは後に遺った方が決めることで
心配してもどうしようもなりません。
 私の思いはあっても思い通りにならないなかに
これまでもそしてこれからもあるということです。

 毎朝お朝事のお勤めをさせていただきます。
させていただくという心持ちが本当に大事で有難いです
 仏さまのご縁をいただき
お念仏申す身にさせていただいて
後生の一大事は阿弥陀さまにそのまままかせて
私ができる精いっぱいのことをさせていただくのです。

 お念仏のご法義は阿弥陀さまと私のことです。
南無阿弥陀仏のおはたらき一つで救われる
阿弥陀さまの御恩をたずねて私のご報謝の営みです。

 お念仏申させていただく思い一つで朝起きて
お朝事のお勤めをさせていただきます。
 お念仏申させていただく思い一つで
今日一日の日暮らしをさせていただきます。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.12.20)

仏法に遇わせていただくご縁です

2020-12-19
 御仏前にきれいなお花があがっています。
今日は一周忌のご縁をお寺であげ法事ということで
お勤めさせていただきます。
 
 通常ご法事は皆さんのお家のお仏壇でということですが
このたびはご親族そして有縁の方々が大人数お参りで
お寺の本堂でお勤めさせていただくことです。
 
 浄土真宗のお寺はご本尊の阿弥陀さまのお家と申します。
ご門徒皆さんのお家も中心にお仏壇をご安置している
阿弥陀さまのお家なのです。
 お念仏の先人は阿弥陀さまのお家に
住まいさせていただいていると言われますが
そう言われて皆さんはどう思われますか。
 私の家に阿弥陀さまをご安置していると
思っていることでしょう。
 
 昨日は仏壇じまいのご縁がありました。
お家の事情で今はそこに住んでらっしゃる方がいなくて
これからもずっと空き家になるということで
お家自体を仕舞うということです。

 家の解体は一日あれば重機で一遍にできますが
お仏壇の始末は解体業者もしてくれません。
 予めお仏壇を仕舞ってからということで
お寺に相談がありお勤めをさせていただいたことです。

 御礼のお勤めと申します。
お家の中心お仏壇の真ん中にあって
これまでずっとお家のご家族を見守り続けてくださった
ご本尊の阿弥陀さま有縁の仏さま方に御礼を申し上げます。

 お葬儀ご法事をはじめすべての仏事が
阿弥陀さまの尊いお慈悲に遇わせていただくご縁なのです。
 お念仏のご縁に遇わせていただいて
お念仏を申す身になってほしいという仏さまの願いです。

 昨夜はお通夜のお勤めがありました。
お通夜のご縁で仏さまのお話をさせていただきます。
 初めて仏法を聞かれる方が多いと思います。
悲しみのご縁ですがそのまま仏さまのご縁といただける
有難さです。
 仏法に遇わずじまいに人生を終えることは
これほどもったいないことはありません。

 今日もこうして皆さんお朝事にお参りです。
仏法に遇わせていただけた喜びいっぱいに
これからも日々お念仏を申すなかに
日暮らしをさせていただきましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.12.19)

毎月18日は『大坂建立の章』を拝読させていただきます

2020-12-18
 毎朝御文章さまを拝読させていただきますが
特にこの18日の『大坂建立章』は
蓮如上人の思いが強く伝わってくる内容です。
 84歳の冬に書かれたもので
翌年春には85歳でご往生されます。
最晩年のご遺言のような気迫が伝わってまいります。
 
 大坂建立というのは今の大坂城がある所に
石山御坊という本願寺を82歳の時に建てられます。
 大坂の中心地で交通の要所でもあり人が多く集まり
石山御坊にも毎日たくさんの参詣者があったといいます。
 
 43歳で本願寺の宗主になられた蓮如さまは
艱難辛苦のご事跡を経て京都山科に本願寺を再興されます。
 そして75歳で本願寺の宗主を九代実如さまに譲ります。
当時は珍しいことでしたが
元気なうちに譲ってお念仏のご教化に専念されるのです。
 
 大坂に別荘のようなお寺を建てて
一仕事終えてのんびり老後の人生をゆっくり
楽しみましょうということではありません。
 
 いよいよお念仏のみ教えを一人でも多くの人に
伝えていきたいという思い一つなのです。
 
 御文章さまのなかに
本願寺に参詣する人は多いけれども
信心をとる人は稀であると何度も書かれています。
 参詣の人の風情を見るにつけて
他力の信心を得た人が少ないことが
気にかかるというのです。
 
 お参りしても
ただ酒飯茶なんどばかりにて皆々退散せりと
飲み食いだけで帰ってしまう人があるといいます。
 数珠を持たないでお参りする人もいて
仏さまを手づかみにするのかと嘆かれています。
 
 人が多く参詣しても他力の信心をいただかなかったら
その人の往生浄土はおぼつかないといわれるのです。
 
 ただそれは宿善まかせと言われます。
宿善とは信心のご教化は阿弥陀さまのお仕事であって
仏さまのお仕事を邪魔しないように
私も皆さんと同じように
阿弥陀さまのご本願お慈悲のお心を
聞かせていただくという立ち位置なのです。
 
 そのうえで私に何ができるかということです。
蓮如さまと同じようにというわけではありませんが
その思いをいただいて私にできるお念仏のご縁づくりです。
 
 お念仏のご縁を一つでも多くつくって
一人でも多くの方に阿弥陀さまの御前に座ってもらおう
ご一緒にお念仏を申してお聴聞させていただこうと
お念仏のご縁をいただいて
共々に阿弥陀さまのお浄土への道を
歩ませていただこうとの思いが
御文章さまに貫かれて書かれてあります。
 
 こうしてお朝事のご縁に御文章さまを
毎朝20年以上拝読させていただきます。
 歳を重ねるごとにひしひしと蓮如さまのお心がいただける
お朝事のお念仏のご縁を有難く思います。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.12.18)
円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
FAX.097-527-6949
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