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お念仏を申す生活法話

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仏さまのご縁お念仏の講です

 昨日中陰(ちゅういん)七日日(なぬかび)のご縁が2件ありました。
七日日にはご家族をはじめご親族の方がお参りです。
 昨日の1件のお家は近所のお友だちがお参りでした。
仏さまのご縁です。
 
 お念仏のご縁に集う念仏講といいます。
講とは集い集まりということです。
 人人が寄り合うということでお寄り講とも寄合い講ともいって
お念仏の先人は日々の生活の中で講を催し仏さまのご縁をいただいて
お同行のお友だちと会うことを楽しみにしてこられたと伝えられます。
 
 今はコロナ禍で外に出ること人に会うことが自粛されていますが
ラジオやテレビなどの娯楽がない時代に
月に何度か日を決めて集落の人たちがそれぞれのお家に集まってお念仏の講をしていたと聞きます
 
 このお朝事のご縁もお念仏の講です。
人数の多い少ないではなく思いをもった人人がご一緒にご縁をいただけるのがお念仏の講です。
 お念仏の講は阿弥陀さまがこの私を必ず救うと開いてくださった
南無阿弥陀仏のお救いの法に遇わせていただくご縁なのです。
 
 何か人が多く集まる会を盛会とほめたたえるところが私たちにありますが
人が多く集まったから私が救われるわけではありません。
 阿弥陀さまの真実のお心おはたらきを聞かせて信心いただきお念仏申す身にさせていただくなかに
この私が阿弥陀さまのお浄土に往生させていただくお救いがあるというのです。
 
 私一人のためのお念仏の講ですが
お念仏の人人が集うことの有難さを思います。
 お念仏を喜び申す人に遇わせていただく楽しみです。
その尊いおすがたにふれてまた仏さまのご縁をいただけるのです。
 
 今はコロナで大変です。
早く収束を願うばかりですが
このコロナ後です。
 コロナ以前の元通りの生活にすぐ戻ることは難しく
コロナ後の家庭生活社会生活が変わってくると思います。
 
 お念仏申す生活のあり方お寺のあり方も変わります。
お寺とご門徒有縁の方との関係でいうと講ということが大事になってくると思います。
 方々から大人数が集まってということではなく
近くのご縁の皆さんが気持ちをもって集うお念仏の講です。
 ただ仏さまのご縁といって私たちがじっとしていて
仏さまがすべて段取りしてくれるものではありません。
 皆さんでつくっていくご縁です。
 
 今日のお朝事もそうです。
皆さんお一人お一人の思いがあって今日もこうしてお朝事のご縁に遇うことができたということです。
 私一人のために阿弥陀さまがつくってくださったご縁といただいて
どうぞこれからもご縁ご縁にお念仏のみ教えを聞かせていただきましょう。
そして一人でも多くの方に伝えてまいりましょう。
 私にできる精いっぱいのことをさせていただきましょう。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.5.13)

御和讃より「念仏成仏是真宗 万行諸善是仮門」

 今日のご和讃で「念仏成仏これ真宗」といただきました。
歎異抄には「本願を信じ念仏申さば仏に成る」とあって
念仏申すことが成仏の条件のようにもいただけます。
 ご和讃は「万行諸善これ仮門」と続きます。
さまざまな善い行いによりさとりを開くという教えは方便であるというのです。
 つまり前述の句は
念仏により仏のさとりを開くという教えこそが真実であるいうことなのです。
 
 お念仏のおはたらき南無阿弥陀仏の他力の回向によるものということです。
ただいまの御文章さまのなかに
「南無阿弥陀仏の回向の 恩徳広大不思議にて 往相回向の利益には 還相回向に回入せり」とご和讃をいただきました。
 
 浄土真宗の教義は
阿弥陀さまのご本願のお心を聞かせて信心いただき
南無阿弥陀仏のおはたらきにひとつで阿弥陀さまのお浄土に往生して仏となり
この世に還って来て衆生を救うというみ教えです。
 
 南無阿弥陀仏の六字のお名号に私が救われるすべての手立てを成就されて
私に届けてくださってあるのです。
 南無というは帰命なりと「われにまかせよ」というのです。
阿弥陀仏はその行「必ず救う」の阿弥陀さまのおはたらきです。
 
 阿弥陀さまは生きとし生けるすべてのものを必ず救うとご本願を起こし成就され
「われにまかせよ 必ず救う」と南無阿弥陀仏の声の仏さまとなって
阿弥陀さまの方から私を喚びづめに喚んでくださってあるのです。
 
 そのお喚び声に「はい おまかせします 阿弥陀さま」とお念仏申すところ
阿弥陀さまはいつでもどこでも摂取の光明のなかに私とご一緒くださってあるのです。
 
 本願を信じ念仏申さば仏に成るとは
私をして本願を信じせしめ念仏申させて仏に成らせるという阿弥陀さまの誓願のお心
南無阿弥陀仏の他力の回向おはたらきによるものなのです。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.5.12)

遇うこと難き仏法に今ここに遇わせていただきます

 昨日は母の日でした。
今は高齢のお母さんはお父さんもそうですが
介護施設に入所したり病院に入院されている方が多くいらっしゃいます。
 お母さんに会って感謝の気持ちを伝えたいということですが
コロナ感染防止のために施設や病院に行っても会うことができないといいます。
 東京の施設でガラス越しに母と子が手と手を重ねる写真が新聞に掲載されていました。
お互いに姿は見えますし声も携帯電話で聞こえますが
ガラスで仕切られた空間では触れ合うことができません。
 
 大切な方に会いたくても会えないのです。
この前のゴールデンウイークでも遠方から故郷に帰省したり観光に行ったりすることがかないませんでした。
「今は来ないでください」という観光地からのメッセージです。
 当たり前のようにできていたことができないもどかしさです。
これが今の現実です。
 
 今日もお朝事のご縁で皆さんと会うことができた有り難さです。
阿弥陀さまの御尊前でご一緒にお勤めができお念仏申してお礼をさせていただきます。
 南無阿弥陀仏の仏法に遇わせていただく尊いご縁です。
南無阿弥陀仏と阿弥陀さまの方から私のところに遇いに来てくださってあるというご法義です。
南無阿弥陀仏のおはたらき一つに皆さんご一緒にお念仏の世界に遇わせていただくことを
本当に有り難く思います。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.5.11)

今日は母の日です

 今日は5月の第2日曜日で母の日です。
私が小学生の頃には母の日にカーネーションを贈るということを知っていましたが
母の日は110年ほど前にアメリカで始まったといわれます。
 もっと古くからある行事のように
今はすっかり私たちの生活に定着して
お花に限らずお母さんへの感謝の気持ちをプレゼントにして贈りましょうと
毎年春に入ると早々に母の日商戦がにぎやかになりますが
今年は大分様子が違うようです。
 
 コロナ禍の影響でお花屋さんも大変困っているということです。
今お内陣の花瓶にきれいな菊の花があがっていますが
いつもお世話になっているお花屋さんが数日前に届けてくださったものです。
 お花屋さんは生産者からお花を仕入れて販売しますが
お花の需要がずっと落ち込み生産者から仕入れても売れ残るものが多くあって
もったいないから使ってくださいといただきました。
 おかげで仏さまにお供えができてよかったです。
 
 お花をはじめ今年の母の日のプレゼントはネット販売が好調と聞きます。
お花の注文も配達もネットでできるということでのコロナ対策です。
 本来なら直接プレゼントを届けることで顔を見て言葉を交わしてということですが
今のコロナ事情ではそうしたことが押しなべて敬遠されます。
 
 母なるいのちです。
私のこの命、お父さんお母さんがいて恵まれた命です。
 そのお父さんお母さんにもお父さんお母さんがいてそのまたお父さんお母さんと
どこまでたどれば私の命の始まりがあるのかといって
始まりはあるのだけれども始まりを確認することはできませんが
私がこの命恵まれて今ここに生きていることは確かな事実です。
 無始と言われるような長い長いいのちの営みと歴史があるかけがえのない命です。
 
 南無阿弥陀仏の大きないのちのつながりのなかに生かされて生きているとお聞かせいただきます。
阿弥陀さまの本願念仏のお心おはたらきです。
 お念仏の先人は阿弥陀さまのことを親さまと仰いでこられました。
親からいうと私は子であり親さまの大きな願いがかかった仏の子なのです。
 阿弥陀さまの大きなお慈悲に抱かれてお育てにあずかっている私ですが
そのことに気づくことなく私が私がと自分中心の思いをもって
苦悩の中に迷い生きている私のことが放っておけず
「必ず救うまかせよ」と南無阿弥陀仏の声の仏さまとなって喚びづめに喚んでくださる親さまです。
 
 法語カレンダーの今月5月のことばは
「いだかれて ありとも知らず おろかにも われ反抗す 大いなるみ手に」(九條武子夫人)です。
 私のことを一人子のようにおもい抱きとってくださってある
阿弥陀さま親さまのお心を味わわせていただきましょう。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.5.10)

南無阿弥陀仏は阿弥陀さまのエールです

 今NHKの連続テレビ小説朝ドラは「エール」です。
作曲家古関裕而さんをモデルにした物語です。
 大変裕福な呉服屋の長男に生まれた裕一が作曲家を目指して家を出て
妻の音と二人の東京での生活が始まるというドラマの展開です。
 
 第1回目は昭和39年の東京オリンピックの開会式から始まりました。
開会式の入場行進曲を作曲したのが古関裕而さんということです。
 NHKも2020年の東京オリンピックを目指して大河ドラマの「いだてん」をはじめ企画を立て放送してきましたが
コロナ感染禍で東京オリンピックは来年に延期になりました。
 
 エールとは声援応援という意味です。
野球の試合などで応援団が相手方にエールを送ります。
相手があっての試合であってお互いに健闘を誓い合い
試合が終わっても勝敗を超えて相手の健闘をたたえるというエールです。
 
 古関さんの作曲は皆さんに聞き覚えのあるものばかりたくさんあります。
代表作の一つが夏の甲子園全国高校野球大会歌の「栄冠は君に輝く」です。
阪神タイガースの球団歌「六甲おろし」もそしてライバルの巨人の球団歌も作ってらっしゃいます。
 まさにエールです。
人をみんなを勇気づける応援歌です。
 
 毎朝お正信偈さまのお勤めを皆さんとご一緒にさせていただきます。
親鸞聖人が書かれた阿弥陀さまの応援歌です。
阿弥陀さまが私たち一人一人にくだされるエールです。
 南無阿弥陀仏です。
南無阿弥陀仏一つに込められた阿弥陀さまのご本願のお心おはたらきです。
 
 私が救われるすべての手立てを南無阿弥陀仏に成就して
「わが名を称えてくれよ」「必ず救うまかせよ」とおはたらきです。
 
 ナンマンダブツと声に出してお念仏申してくれよの仰せです。
ナンマンダブツと声に出してお念仏申しましょう。
 そのお念仏の声はそのまま隣の人にも届けられ
大きな大きなお念仏の輪になって広がっていくのです。
 
 いつでもどこでもこの目には見えないけれども南無阿弥陀仏の声の仏さまとなって
私たちと共々に生きてくださってあるのです。
 今日もお念仏の声を力強く聞かせていただき一日を始めさせていただきます。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.5.9)
円光寺
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