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お念仏を申す生活法話

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時空を超えて南無阿弥陀仏のお念仏のつながりです

2020-07-23
 東海道中第30宿の舞坂(まいさか)の宿です。
浜松市の浜名湖の東岸にあります。
 浜名湖は海水の混じった汽水湖といいます。
元々は琵琶湖のような淡水湖でしたが
明応七年(1498年)に明応の大地震があって
南に面した遠州灘との境にあった砂州の堰が壊れて
海水が入ってきたというのです。
 淡水に海水が入り混じったことで
豊富な海川の幸に恵まれるようになったといいます。
 
 翌明応八年は蓮如上人がご往生された年です。
本願寺お念仏の再興を果たされた85歳のご生涯でした。
 南無阿弥陀仏のお念仏のつながりを思います。
東海地方は古くから浄土真宗のご法義地で
親鸞聖人が60歳を過ぎて関東から京都に帰られる途中
この地に寄られた由来のお寺も残っており
三河門徒という篤信のお同行が今でも多いところです。
 
 東海道が多くの旅の人で賑わっていた江戸時代
お念仏の同行も京都のご本山にお参りされ
旅の途中に真宗寺院にお参りしてはお念仏のご縁を
いただいたなどと想うと何か楽しくなります。
 
 時空を超えて私たちはお念仏につながっているのです。
南無阿弥陀仏の大きないのちのつながりのなかに
生かされて生きていると思うと生きる力をいただけます。
 
 何か自分が一人で頑張って頑張って
頑張って生きてきた私です。
 自分の都合に合わせて思うようにいけば有頂天になり
少しでも思い通りにならないと周囲のものを恨み妬み
傷つけるようなことをして
結果自分一人のカプセルに閉じこもり
苦しみ悩み迷いの中から逃れられない私です。
 
 そんな私がどんな人とも共々にお念仏のおはたらきで
つながってあるというのです。
 南無阿弥陀仏の大きないのちのつながりのなかに
生かされて生きてきて生きていると聞かせていただきます。
 そしてこれからもお念仏申して生かされて生きて往き
人の命が終わってもお浄土の仏と成って
ずっとずっと南無阿弥陀仏のお念仏のつながりのなかに
生きていけると有難くお聴聞させていただきます。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.7.23)

お寺の Go To キャンペーンです

2020-07-22
 東海道中第29宿の浜松の宿です。
広重の浮世絵には浜辺に一本の松が描かれています。
まさに浜松ということです。
 浜松には浜名湖があり今は鰻で有名ですが
当時はどうだったのでしょうか。
 
 GoToキャンペーンのことが連日話題になっています。
コロナ禍での経済復興策との肝いりで
多額の予算を計上していよいよ今日からスタートする
観光支援事業のGoToトラベルがトラブルになっています。
 東京を中心に感染者が広がり第二派が懸念される中で
さまざまな問題点が指摘されています。
 
 私たちのお寺のGoToキャンペーンです。
お念仏の旅をご一緒しましょうと呼びかけます。
 「Go To West」西へ行こうキャンペーンです。
東海道でいうと江戸から西の京都を目ざしてです。
 お念仏の旅は京都の親鸞さまを
遠くインドの国のお釈迦さまを訪ねてということです。
 そして私たちのいのちの古里である
阿弥陀さまの西方浄土をめざして往きます。
 
 京都もインドも実在する所で行く感覚がありますが
お浄土はこの目には見えない地図にも載っていない所で
行くと言われてどう思われるでしょうか。
 
 この目に見えないお浄土を模した所がお寺なのです。
阿弥陀さまを中心にきれいにお荘厳された
このお寺の本堂のお内陣です。
 お寺にお参りしましょうGoToキャンペーンです。
お寺参りがそのままお浄土参りなのです。
 お念仏申して往けよとお釈迦さまが発遣し
お念仏申して来いよと阿弥陀さまが招喚するお浄土です。
「まかせよ救う」のお喚び声に「はい」とおまかせして
お念仏申してご一緒させていただきましょう。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.7.22)

お浄土へのお念仏の旅をさせていただきます

2020-07-21
 東海道中第28宿の見附(みつけ) の宿です。
静岡県の磐田市です。
 広重の浮世絵には天竜川の舟渡しの絵が描かれています。
この前は大井川でした。
 大井川は人足で渡りますが
天竜川は水深が深いことで船で渡るのです。
 
 見附の宿は江戸からも京都からも60里のところで
東海道約500㎞の中間にあたります。
 京都から見附に入ると初めて富士山が見える所でもあり
大変賑わった宿場町だったそうです。
 
 明日は浜松の宿です。
浜松といったら鰻です。
 今日は土用の丑の日で
鰻を食べて暑い夏を乗り越えようということですが
鰻にとっては一番の受難の日になります。
 
 梅雨明け宣言はまだですが何か急に暑くなりました。
昨日は大分の犬飼で全国の最高気温を記録したそうです。
 
 今日は7月21日でいつもだったら学校が夏休みですが
今年はコロナ禍で夏休みが大幅に短縮され
今日も山門の前を小学生が列をつくって登校します。
 猛暑の中をとても大変だなあということですが
今の学校は冷房が入るというから驚きです。
 私たちの時とはえらい違いですが
今に比べれば自然の風も吹いて暑さもほどほどでした。
 
 暑い時期も早々に過ぎて涼しくなり寒くなってきます。
日々の生活のなかで月日の移ろいを感じます。
 今は朝早く太陽が昇って明るい中に
お朝事のお勤めをさせていただいています。
 
 お朝事のご縁に月日の移ろいを日々感じながら
東海道五十三次に重ねてもうしばらくお念仏の旅を
一日一日お浄土へとご一緒させていただきましょう。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.7.21)

大空を舞う凧のように念仏自在に生きてまいりましょう

2020-07-20
 東海道五十三次今日は第27宿の袋井(ふくろい)の宿です。
53宿のちょうど中間点になります。
それで今日の御和讃も53段の中間27段になります。
 
 袋井の宿は今の静岡県袋井市になります。
昔は遠江(とおとうみ)の国といわれたところです。
 駿河の国から遠江の国を経て三河の国に入ります。
戦国時代に興味のある方は駿河の今川三河の徳川
そして甲斐の武田の大きな国に囲まれた遠江は
数年前の大河ドラマ「おんな城主直虎」の井伊家はじめ
多くの領主が割拠する政情不安定なところでした。
 
 遠州という言い方もされ清水の次郎長一家の
遠州森の石松が有名です。
 広重の浮世絵には空に凧が舞っている絵があります。
遠州だこといって当時から有名だったようです。
 はるばる名物の遠州だこを見に来られた旅の人も
多かったのではないでしょうか。
 
 大空を悠々と舞う凧は何かいいですね。
風に吹かれて自由気ままな風情に惹かれますが
凧は糸で操る人がいて風まかせなところがあります。
 
 凧に重ねて我が人生を思います。
凧は我が身のあり様です。
 風に吹かれて舞うようすは
わが人生の営み生活ぶりでしょう。
 穏やかな心地よい風の時ばかりではありません。
強い風暴風が吹くこともあります。
 それこそ糸が切れたら大変です。
どこにいってしまうかわかりません。
 
 大事なのは凧の糸であり
支えてくれるものがあるということです。
 私が生きる支えを南無阿弥陀仏のお念仏といただきます。
ナンマンダブツとお念仏申して生きてくれよと
阿弥陀さまは喚んでくださっているのです。
 
 ナンマンダブツとお念仏申す生活をさせていただきます。
私たちの生活ぶりはそれぞれ違いますが
阿弥陀さまは違いを認めてそのまま救うてくださるのです。
 善いことをしたら救うて悪いことをしたら救わないと
救いの条件を課すような仏さまではありません。
 
 どこまでも自己中心的な生き方しかできなくて
苦しみ悩み迷いの中にある私をすでに見て取って
どんな生活ぶりであってもこの私をこそ必ず救うと
南無阿弥陀仏とおはたらきなのです。
 
 今日の日々も生活ぶりはそれぞれ違いますが
お念仏を申して大空を舞う凧のように悠々と
念仏自在に生きてまいりましょう。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.7.20)

この私を救うために南無阿弥陀仏の仏さまになってくださったのです

2020-07-19
 東海道中第26宿の掛川(かけがわ)の宿です。
 
 浄土真宗のご本尊に三つのお姿があるというお話です。
一つはこの本堂にご安置のお木像の阿弥陀如来さまです。
お家のお仏壇に多いのはご絵像の阿弥陀如来さまです。
そして南無阿弥陀仏の六字のお名号のお姿です。
 
 三つとも同じ阿弥陀さまの本願成就のお姿なのです。
この私を必ず救うとお立ちになって来てくださり
我にまかせよとおはたらきのお姿です。
 
 南無阿弥陀仏になってくださった仏さまです。
十方衆生を残らず救うとすべての手立てを
どんな人にも称えやすくたもちやすい
南無阿弥陀仏に仕上げられて
わが名を称えてくれよと喚び通しに喚んで
お念仏申す者をそのまま迎え取るとおはたらきなのです。
 
 お念仏一つで救われるどんな人にも開かれた仏道です。
南無阿弥陀仏のおはたらき一つで救われるのです。
お念仏申してそのまま阿弥陀さまのお喚び声を聞くことで
阿弥陀さまのご本願のお心を聞かせていただくのです。
 
 ご縁ご縁にお念仏申して聞かせていただきましょう。
お念仏の声はいつでもどこでも私に届けられているのです。
 この私が称えやすくたもちやすいお名号となって
私とご一緒してくださる仏さまに成ってくださったのです。
 
 今朝の御和讃に「名号不思議の海水」とありました。
南無阿弥陀仏のおはたらきを海水にたとえられ
一方で「諸悪の万川」とありました。
 いろんな川が海に流れ込みます。
その川は皆さんお一人お一人の川です。
 救われがたい罪業を抱え諸悪の凡夫の身を生きる私です。
諸悪の万川はそのまま名号不思議の海に流れ込み
一味の海水になるのです。
 
 大きなご本願の海に入らせていただくお救いのなかに
私たちの今日一日があることをまた有難く思います。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.7.19)
円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
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