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お念仏を申す生活法話

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お家の阿弥陀さまとお寺の阿弥陀さま

2020-07-28
 東海道中第35宿の御油(ごゆ)の宿です。
愛知県の豊橋市から豊川市に入ります。
 街道の面影を残す松並木が有名で
観光に訪れる方も多いそうです。
 
 広重の浮世絵には「旅人留女」という
今までと違う宿場町のようすが描かれています。
 旅人留女とは旅の人を宿屋に引く女性のことで
腕や荷物をつかんで強引な客引きの様です。
 何か宿場町の日常の生活が感じられて
親しみ深く思います。
 
 昨日はMYさんのお通夜に皆さんようこそお参りでした。
今日はこの本堂でお葬式をお勤めします。
 お通夜でお話したことですが
お家のお仏壇の阿弥陀さまとお寺の本堂の阿弥陀さまは
同じ阿弥陀さまでも
お参りする私たちの心持ちが違うというお話です。
 
 お寺はご門徒皆さんにとってのホームお家です。
自宅とお寺と二軒お家があるということです。
 自宅のお家は日々の生活の拠点であり
家から職場や学校に行って帰って行って帰っての
私たちの日常生活です。
 
 お寺もやはり帰る所で私たちの家なのです。
お寺のお家は阿弥陀さまのお浄土のお家ですから
この人の命終えて帰らせていただくいのちの古里なのです。
 
 命終えて帰るといって日常お寺は関係ない所かというと
皆さんは毎日こうしてお寺のお朝事にお参りです。
 この後はお寺から皆さんそれぞれのお家に帰られます。
私たちのいのちの古里のお寺に行ってお参りして
お家に帰って今日一日の生活が始まるということです。
 
 行くも帰るも南無阿弥陀仏なのです。
南無阿弥陀仏の大きないのちのつながりおはたらきに
私たちは生かされてあるということです。
 
 今は人間のこの身を生きていますが
いつかは必ずこの身を終えていかなければなりません。
 ただ死んだらおしまいではなくてお父さんお母さんが
往ってらっしゃる懐かしいお浄土に還らせていただきます。
 
 お寺の本堂の阿弥陀さまのお浄土です。
阿弥陀さまを中心にお葬式をお勤めさせていただいて
夕刻には白骨となって還ってみえます。
 この目で懐かしいお姿を見ることはかないませんが
仏さまとなって私たちのところに還って来られて
これからも南無阿弥陀仏のおはたらきをしてくださると
お念仏申す生活の中に確かに確かに聞かせていただきます。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.7.28)

お寺の鐘がどのように聞こえてますか?

2020-07-27
 東海道中江戸から数えて34番目の宿場町吉田の宿です。
広重の浮世絵には豊川乃橋が描かれています。
 町の中を豊川が流れ大きくかかった橋を
町の人たちが往来しているようすです。
 豊橋の名前の由来であり
今の豊橋市の中心部にあって吉田城があります。
 
 昨日はMYさんのご往生のご縁で
ご自宅のお仏壇でお夕事(ゆうじ)のお勤めをしました。
 夕方の事と書きます。
浄土真宗門徒の日暮らしはお朝事(あさじ)のお勤めで始まり
夕方お夕事のお勤めで終えるという習わしでした。
 家族みんなが御仏前にお参りしお念仏申して
阿弥陀さまにご先祖有縁の仏さまにお礼をさせていただく
お念仏申す生活の大事な大切なご縁です。
 
 ちょうど6時のお寺の梵鐘が聞こえる中で
「帰命無量寿如来~」とお正信偈のお勤めを始めました。
ご家族ご親族有縁の皆さんと共々に
先に往かれたMYさんもご一緒です。
 
 毎日円光寺の鐘の音が聞こえてきます。
朝夕6時の梵鐘と朝6時半の喚鐘です。
 喚鐘は喚ぶ鐘と書きます。
時刻を告げるだけでなく
仏さまが私を喚んでくださる鐘の音と聞せていただきます。
 
 梵鐘は「そろそろ準備してお寺にお参りなさい」と
喚鐘は「今からお勤めを始めます」と知らせる鐘です。
 阿弥陀さまのお喚び声です。
ご縁ご縁にこの耳に聞こえてまいります。
 南無阿弥陀仏のお喚び声です。
「われにまかせよ必ず救う」と私の所に至り届いて
「目覚めよ目覚めよ」とおはたらきです。
 
 もうこの時間目が覚めている人が殆どだと思いますが
この目ではありません。
 私たちはこの目でものごとを見て思って生きています。
仏さまはこの目のものの見方に問題ありとご教示で
真実本当のことに目覚めてくれよとご催促なのです。
 
 自己中心の見方で自分の思い通りにいけばよいのです。
ただ自分の思い通りにいくことは中々ないというか
あったとしてもそれは一瞬のことで満足できず
次から次に欲の心が湧いてきます。
 そして少しでも自分に都合の悪い事があったら怒ります。
縁があれば怒りの心が爆発し何をしでかすか分りません。
 
 仏さまからいったらどこまでも愚かな凡夫の私なのです。
真実本当のことに気づくことなく
自分が一番正しいと思い上がり
煩悩の心で苦しみ悩み迷いの中にある私です。
 
 だからこそ放っておけない見捨てることができないと
南無阿弥陀仏のおはたらきで
真実本当のことに目覚めてくれよ目覚めてくれよと
何度も何度も繰り返し繰り返し喚び続けておられるのです。
 
 今日は夕方6時からご自宅でお通夜のご縁です。
今はコロナのことで難しいところがありますが
ご縁の方とご一緒にお勤めさせていただきます。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.7.27)

阿弥陀さまとご一緒のお念仏の旅の楽しさです

2020-07-26
 東海道中第33宿の二川(ふたがわ)の宿です。
これから三河の国に入ります。
愛知県の豊橋市です。
 
 歌川広重の浮世絵には猿ケ馬場と描かれています。
長い旅で疲れもでて病気になったりとか
いろんな事情で歩くのが難しいという方は
馬で行くこともあったようです。
 
 そして道中に柏餅を売る茶屋が描かれてあります。
柏餅が大変有名だったそうです。
 名所名物を訪ねる旅の楽しみです。
 
 私たちのお念仏の旅は
南無阿弥陀仏とお念仏申して阿弥陀さまとご一緒に
お浄土への旅をさせていただく楽しみです。
 
 今日の一日もお浄土への旅をお念仏申して
楽しくご一緒させていただきましょう。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.7.26)

ただひとすじに阿弥陀さまのお袖にすがるような思いで

2020-07-25
 東海道中今日は第32宿の白須賀(しらすか)の宿です。
広重の浮世絵には汐見坂が描かれていて
南に遠州灘の大海原が広がっています。
 遠江(とおとうみ)の国今の静岡県の最西端にあります。
これから三河の国愛知県に入っていきます。
 
 国々の境を越えてお念仏の旅をご一緒しましょうと
東海道五十三次の旅に重ねてお浄土への旅です。
 
 毎月25日はお寺の配り物をしていただくことで
総代お世話人の皆さんもご一緒にお朝事にお参りです。
 毎日御文章さまを拝読しますが
一月の日によって拝読の御文章は決まっており
今日25日は「御袖の章」といいます。
 
 ただひとすじに阿弥陀さまのお袖にすがるような思いで
後生をおたすけくださいとおまかせするならば
阿弥陀さまは深く喜ばれて八万四千の光明を放って
その光明のなかにおさめとってくださるとのお心です。
 
 私たちの前にお立ちの阿弥陀さまのお姿です。
長い袖が広がっています。
 そして全身が光り輝くお姿で
光明を放ってくださっています。
 
 私たちの目に見えるお姿で
摂取不捨のおはたらきを表してくださっているのです。
 蓮如上人は阿弥陀さまの光明無量の救いのおはたらきを
私たちが身近に親しく感じることができるように
阿弥陀さまを人格的に表現されて伝道されたのです。
 
 日々の生活のなかのことのように
阿弥陀さまのお徳おはたらきを説くなかに
いつでもどこでも阿弥陀さまはご一緒してくださっている
仏さまだといただけるのです。
 
 いつでもどこでもどんな状況にあってもです。
思い通りにならない苦悩の人生にあって
阿弥陀さまはいつも私のことを思い取って
私のところに来てくださり抱き取ってくださる
仏さまに成ってくださったのです。
 
 今日も何度も何度もこの私の口から
ナンマンダブツとお念仏が出てくださいました。
 南無阿弥陀仏のおはたらきが私に至り届き
お念仏申す身にさせていただいたということです。
 
 そのこと一つ心に入れて
今日も一日色んなことがあると思いますが
お念仏申すなかに阿弥陀さまと共々に
お念仏の旅を続けさせていただきましょう。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.7.25)

コロナと豪雨と猛暑のなかをいかに生きるか

2020-07-24
 東海道中第31宿の新居(荒井)の宿です。
静岡県の湖西市にあります。
 湖の西と書きます。
浜名湖の西岸にあり大変賑わったそうです。
 新居の関所という箱根の関所と並ぶ東海道の難関があり
道中旅の人は通行に苦労されたといいます。
 通行止めされて人で賑わったということでしょう。
 
 今日は雨になりました。
昨日からは四連休です。
 コロナ禍がなければ今日は東京五輪開会式の日でした。
昨日が海の日そして今日は10月の体育の日を移行し
スポーツの日の祝日として四連休をつくって
待ち望んだオリンピックは来年に延期になり
GoToトラベルスタートの四連休となって
連日大きな話題になっています。
 
 そしてこの雨です。
先日大変な豪雨災害に遭ったばかりのところに
今日もまた北部九州に前線がかかって大雨になる予報です。
 
 梅雨が明ければ本格的な夏到来で今年も猛暑の予想です。
こんな猛暑の時期に何でオリンピックかと言われましたが
オリンピックは無くても猛烈な猛暑日は続きます。
 
 関所ではありませんがコロナと豪雨と猛暑の難関です。
この三重難関を乗り越えていこうということですが
現実は八方塞がりといった状況で
経済の再生が叫ばれオリンピックもというなかで
昨日は東京で過去最多の366人の感染者がでました。
 
 緊急事態宣言の時のような緊迫した状況ではないと
言われても然したる根拠はなく
数字だけを見る限り不安は広がる一方です。
 
 後年世界史に大きく語り継がれるであろう
新型コロナウイルス禍のただ中を生きている私たちです。
 コロナ感染防止の新しい生活様式が言われる中で
私たちはいかに生きていけばよいのでしょうか。
 
 お念仏申す生活をさせていただきましょう。
阿弥陀さまのご本願のお心を聞かせて信心いただき
南無阿弥陀仏とお念仏申す身にさせていただく生活です。
 
 南無阿弥陀仏とお念仏申したら自分の都合のいいように
事態が好転するようになるということではありません。
 南無阿弥陀仏とお念仏申し阿弥陀さまの仰せを聞いて
今私ができることを精いっぱいさせていただくことです。
 
 この私のことを一人子のようにいつも心配してくださり
摂め取て捨てないとおはたらきの大悲の親さまのお心です。
 阿弥陀さまの仰せにまかせてお念仏申す生活です。
今日一日ずっと雨ですが
皆さんの生活の場でお念仏申して生きてまいりましょう。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.7.24)
円光寺
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