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お念仏を申す生活法話

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維新150年戊辰150年、官軍も賊軍もないみんな一緒のお浄土です

2018-10-15
 大河ドラマ「西郷どん」を観ています。今年が明治維新から150年ということです。
1868年明治元年に徳川幕府から明治政府に政権が移る過程で、血なまぐさい戦争がありました。
戊辰戦争です。鳥羽伏見の戦いから江戸開城を経て東北の地が戦場になっていきます。
西郷隆盛率いる官軍、そして一方は賊軍と言われます。
勝ては官軍負ければ賊軍と言われますが
その当時官軍は錦の御旗をかかげた天皇の軍であり、天皇の命令に従わない者は賊軍であるとのことです。
双方共にこれまで徳川幕府を支え天皇のもとにあったもの同士ですが
その時々の情勢で敵になったり味方になったりということです。
 
 ドラマでは昨日の回で明治政府の樹立をみて西郷隆盛は政治から離れ故郷の鹿児島に帰ります。
そしてそれから10年経ち西南戦争が勃発します。
西郷と共に維新を成し遂げた盟友大久保利通を中心とする官軍と明治政府に不満をもつ賊軍の戦いです。
その総大将が西郷です。歴史の綾というか、昨日まで友人同士だった者が袂を分かち刃を交わすということです。
 
 そうした歴史があって私たちの今日があるということです。
過ぎ去った過去のその時だけの出来事ではありません。
それからも時代は続き社会も動いて今も維新150年というところもあれば戊辰150年というところもあるのです。
 
 いまだに戦争が続いているのではありません。
それぐらい私たちの思いというのは私が生まれてからではなくて
生まれる前からもそしてずっとずっとこれからも続いて
生まれては死に生まれては死にということを繰り返していくのでしょう。
 
 生まれては死にという迷いの境涯を繰り返し苦悩の世界にうごめく私たちを見抜かれたのが阿弥陀さまです。
苦悩に迷う衆生のわれらを必ず救うと立ち上がり南無阿弥陀仏のお名号となって私のところに来てくださってあるのです。
 
 官軍も賊軍もないよ、敵も味方もないよ、すべてのものを等しく救うみんな一処の世界
阿弥陀さまのお浄土を用意してくださってあることを私のこととして隣の人も一緒に聞かせていただきましょう。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2018.10.15)

葬儀のご縁に思います

2018-10-14
 今日はお寺のご院家さんの本葬というお葬式のご縁をいただきます。
昨日の新聞に、通夜密葬を済ませて本葬というご案内でした。
 本葬と聞いて皆さんはどんなことを思いますか。
会社関係でいいますと社葬という言い方がありますが、お寺の本葬は浄土真宗でいいますと門徒葬といいます。
門徒というのは皆さん私たちのことです。門徒総代さんが葬儀委員長になって葬儀を執り行うということです。
 
 今はお別れの会ということをよく聞きます。
通夜密葬を済ませてお別れの会を何日何時どこどこでとご案内があります。
ホテルで行うお別れの会が多くなりました。お写真を中心に故人を偲ぶということです。
 
 ホテルで行うお別れの会にお坊さんはいません。
今日はお寺のお葬式で本堂で執り行われます。お坊さんがたくさんお参りです。
 
 皆さんも有縁の方のお葬式をされると思いますが、今はお葬式をしませんという方もいらっしゃいます。
お葬式をしないでご遺体をそのままにしておくことはできませんから火葬します。
火葬したらお遺骨が残ります。ところがお遺骨も持って帰らないところもあるように聞きます。
この前お葬式のご縁があったお家でいいますと、お遺骨も本当に小さな骨壺に納められていました。
どれ程収骨するのかはご遺族が選べるということです。
 
 お葬式をどうするのか、その時になったら考えればいいということでは間に合わないこともたくさんあります。
今日は仏教壮年会の例会ですが、こうしたお寺のご縁ご縁に浄土真宗の葬儀のあり方を聞かせていただき
いよいよ仏さまのご縁に遇わせていただきたいと思います。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2018.10.14)

あたたかい布団にくるまってぐっすり眠れました

2018-10-13
 急に朝晩が寒くなりました。
昨日お参りしたお家で「ストーブを出しました」という話になりました。冬の準備です。
 暑い暑い夏が過ぎて涼しい秋が来てそして冬ということで
四季折々といいますが、今は春や秋が短くなったという話にもなります。
 
 着るものも夏物秋物から一気に冬物にという準備でもありますが
一番身近に暑さ寒さを感じるということでいったら寝る時の布団ですね。
真夏の頃はタオルケット一枚で充分でいたが、薄い布団になり、厚い布団になります。
 昨夜は冬物の布団を出しました。暖かいです。そしてよーく眠れます。
体というのは本当に敏感で寒いと目が覚めます。暖かいなかにぐっすり安心して眠れるのです。
 
 私たちの阿弥陀さまの摂取不捨のお救い、お慈悲のおはたらきを布団に譬えて思います。
それこそ私をそのまま包み込んでくださるんですね。
摂取して決して捨てないと、ありのままの私をそのまま摂め取ってそのまんまなのです。
阿弥陀さまの大きな大きなお慈悲のなかに私たちは安心できるのです。
 
 暖かい布団のなかは本当に心地よいです。
ずっとこのまま布団のなかにと思いますが、日々の生活があります。
 今日もこうして朝起きてお朝事のご縁をいただきます。
日々の生業が始まります。いつもの繰り返しのようで今日もいろんなことがあります。
楽しみにしていることもあるでしょう、しんどいこともあると思います。
予定通りに行かないことも、えっと思うようなことにも遭遇するかもしれません。
 そんななかを私たちは生きていかねばなりません。
 
 お念仏申す生活をさせていただきます。
阿弥陀さまは南無阿弥陀仏となって私と共に生きてくださる仏さまになってくださいました。
苦しみ悩み迷う私にそのまま寄り添い必ず救うまかせよと摂取不捨の仏さまになってくださいました。
 
 寒さ厳しい季節の到来のなかにあっていよいよ阿弥陀さまのあたたかい大きなお慈悲を味わわせていただきます。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2018.10.13)

お寺の護持を考えます

2018-10-12
 昨日は円光寺で大海組の法中会というお寺の住職の会合がありました。
毎月一回の会で、大海組内17のお寺が持ち回りで開く会ですが
いつもの行事の報告これからの行事についての確認が主なことになります。
 
 17のお寺があるとお寺のあり方が17通りあって違います。
お寺の住職がいつも第一に考えるのは、このお寺をどう護持していくのか護っていくのかということです。
それは建物を護るということも含めてお念仏のお法を護っていくということです。
 住職だけではなくご門徒皆さん、私たちはお念仏のご法義をいただいています。
このいただいたお念仏のご法義を次の世代の方に、子や孫にどう伝えていくのか
そのためにはこのお寺はどうあるべきかということが最大のテーマです。
 
 17のお寺それぞれ護持の仕方は異なっているもののご法義を伝えるというテーマはみんな同じです。
そこには様々な課題もあって他のお寺のことも参考にしたいと思うのですが
皆さんが集まる会でうちはこうしてますようちはいこうしてますとお互いの現状を披歴し
こうしていきましょうと前向きに考えていく話には中々なりません。
逆にお参りが少なくなった昔はよかったこれから大変ということばかり聞くと
そこで頷くところもありますが、何か現状肯定に終わってさあやろうというプラス志向にはなりません。
 
 これはお寺だけのことではなくいろんな社会組織のことにも言えることだと思います。
社会組織のなかにあって中々自分の思い通りにはいかないということでもあります。
 
 それぞれものの考え方も生き方も違うお互いですが
私たちは阿弥陀さまという中心をいただきお念仏のご法義につながっているのです。
 阿弥陀さまのみ教え南無阿弥陀仏のご法義をお互いにいただくなかに
今何ができるのか今何をしなければならないのか精いっぱい私にできることをさせていただくことが
いよいよ大事になってくるということをまた昨日のご縁で思いました。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2018.10.12)

本願一実浄土一門の大道です

2018-10-11
 今日のご和讃ですが、七高僧さまの中国に出られた第三祖の曇鸞大師から第四祖の道綽禅師のところに移りました。
曇鸞大師を讃えるご和讃のなかに
「万行諸善の小路より 本願一実の大道に帰入しぬれば 涅槃のさとりは すなわちひらくなり」とありました。
万行諸善をきわめる自力の道が一般的な仏道です。自分の力をたのんで学問修行を積み自ら悟りを開くという仏道です。
 曇鸞さまは阿弥陀如来の本願のおはたらきによって救われる他力の仏道を大道ということで明らかにしてくださいました。
万行諸善の修行を積んでいく道は小路といって小さな路といわれます。まさに自ら切り開いていく道です。
一方阿弥陀さまのお浄土から開かれた仏道は大きな道ですべてのものが救われていく道なのです。
 
 その大道に帰入しぬればとあります。帰依するまかせるということです。
本願の大道にまかせるなかに私たちは阿弥陀さまのお浄土に救われて涅槃のさとりを開かせていただけるとお教えです。
 
 そして次の道綽禅師のご和讃です。
「聖道万行さしおきて唯有浄土一門を通入すべきみちととく」とありました。
浄土門です。私たちの仏道は浄土門の道であるというのです。
 
 聖道の道をすてて浄土の道に帰していく。
これは親鸞聖人が法然聖人にお遇いし阿弥陀さまの本願他力のご法義に遇うなかに
「雑行を棄てて本願に帰す」とお書物に明らかに記されたご心境であります。
 
 ナンマンダブツとお念仏を申すそのままがお念仏のお心を聞いていくことです。
阿弥陀さまがこの私のところに必ず救うとおはたらきのお心にそのまままかせるすがたが
ナンマンダブツとこの私の口からお念仏が出てくださると味わわせていただきます。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2018.10.11)
円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
FAX.097-527-6949
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