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お念仏を申す生活法話

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仏さまは煩悩の林に遊んでらっしゃいます

 今日からお彼岸の入りです。
春分の日のお中日をはさんで前後三日の一週間がお彼岸です。
 今年は閏年でお中日の春分の日が一日ずれますが
春分の日太陽が真東から上がって真西に沈み昼の時間と夜の時間が同じと言われます。
 昨日ラジオで昼夜の時間が同じということについて年年によっては違うと聞き
気象台の方の話では今年は昨日が昼夜の時間が同じといっていました。
 
 年に2回お彼岸がやってまいります。
お彼岸には古来仏事が勤められ今もお彼岸にお墓参りをする習慣があります。
 ただ一般的にはお彼岸の言葉も聞かれなくなりその意味を知らない人が多くなったのではないでしょうか。
春分の日秋分の日という法律で定められた国民の休日ということです。
 
 今は新型コロナウイルスの影響でずっと学校がお休みです。
あっという間に二週間です。
 各家庭内での生活が当たり前になりストレスがたまると聞きます。
子どものストレスであり親のストレスおじいちゃんおばあちゃんのストレスと大変なストレス社会になっています。
 あらためて普段の生活外で遊べることの有難さを思います。
 
 お正信偈さまのなかに「遊煩悩林現神通」とあります。
煩悩の林に遊んで神通を現じと
仏さまは自由自在に迷いの世界に還って来て衆生を救うというのです。
 仏さまはのおはたらきを遊ぶといいます。自由自在ということです。
一方仏ではない私たちは不自由不自在に生きているというのです。
 
 何か自由に生きているようで思い当たるようなことがありませんか。
日々の生活を振り返ると思い通りにならないことがたくさんあります。
 思い通りにならないことに苦しみ悩み
その原因を周りのもの他人のせいにして腹を立てている私がいます。
 仏さまはそんな私をご覧になり
私自身のとらわれはからいの心が私を縛り私を悩ませているんだよと見抜かれて
煩悩に縛られた私を煩悩具足の凡夫とおっしゃるのです。
 
 その煩悩を断ち切ったところが仏さまのさとりの境地ですが
私たちはこの身を生きる限りは煩悩から脱することはできません。
 お正信偈さまに「不断煩悩得涅槃」と
煩悩を断ぜずして涅槃を得るなりと親鸞さまはご教示です。
 阿弥陀さまはあらゆる煩悩を兼ね備えた煩悩成就の身を生きる私をこそ必ず救うと
南無阿弥陀仏となって自由自在におはたらきくださり煩悩をもったままで救うてくださると聞かせていただきます。
 
 「必ず救うまかせよ」の南無阿弥陀仏のおはたらきにすっかりおまかせして
お念仏申して遊べる生活をさせていただきたいものです。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2010.3.17)

新型コロナウイルス禍のなかでのお葬式

 新型コロナウイルス感染禍でさまざまな行事が中止になっています。
そのなかでお葬式は中止にはなりません。
 
 私たち人間の生死のことです。
人間に生まれることも
命終わることについてもいつどこでどういうかたちでと思い通りにはなりません。
 そのままです。
そのまま受け入れていくしかありません。
 
 お葬式がありますと次に七日七日のご縁が続きます。
昨日一昨日と三件の満中陰のご縁がありました。
 今回のコロナウイルスの影響でしょうか
お年寄りの方のお参りが少なかったようにあります。
 逆に若い方のお参りが目立ちました。
若いといっても40代50代の方ですがこれも仏さまのご縁といただきます。
 
 仏さまのご縁は時も場所もそして人も選びません。
いつでもどこでも誰でものご縁です。
 そのまま来いよそのまま救うの南無阿弥陀仏のお救いの法に遇わせていただきます。
「まかせよ救う」のおはたらきにそのまままかせればいいのですが
そのままが難しい。
 
 私の心に引き当てて
今は忙しいから今はまだそんな歳ではないからなどといろんな理由をつけて
仏さまのご縁に遇うことは本当に難しいことです。
 
 その私が大切な方とお別れする悲しみのご縁で
今ここ仏さまのご仏前に座らせていただくのです。
 私一人に用意された待ったなしの仏さまのご縁です。
 
 今日もこうして皆さんがお朝事のご縁にお参りです。
円光寺の阿弥陀さまのご尊前にお参りされてご一緒にお勤めをさせていただきます。
 「そのまま来いよ」のお喚び声を聞かせていただき
今日一日もお念仏を申すなかに日暮らしをさせていただきましょう。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.3.16)

観音さまの油絵です

 1月末から2月初めにかけてお葬式が続きました。
満中陰49日のご縁がこの時期に重なります。
昨日は一件今日は二件の満中陰のご縁のお勤めです。
 
 昨日はKSさんの満中陰で多くのご縁の方々がお参りされてご一緒にお勤めをさせていただきました。
毎週土曜日の七日七日のご縁もそうですが
KSさんが今も伝えてくださる尊い仏さまのご縁と有り難くいただきます。
 
 皆さん今日お参りされて余間の絵が気になったと思います。
KSさんの娘さんが描かれた作品で観音さまの油絵です。
 KSさんに重ねて描かれたのかなと思ったりもします。
観ると何かKSさんのような感じもします。
 
 お彼岸になります。
仏さまの絵ですからどこでもここでも置けません。
 お彼岸の間でもこうして余間か外陣に掲げて
お参りの皆さんに観てもらってKSさんのことを偲んでいただくのもいいのではと思います。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.3.15)

納骨堂の新聞広告がありました

 今朝の新聞に納骨堂の広告チラシが入っていました。
近くの霊園の大きな納骨堂です。
 そのチラシに納骨堂を管理するお寺さんと仏壇屋さんの対談が載っていました。
興味深く読ませていただきました。
 
 先日円光寺の納骨堂を求められた方がお参りされ初めて納骨堂に入って「きれいですね」と言われました。
チラシにも納骨堂は室内のお墓ということですが
今の納骨堂は暗いところではなく明るくきれいでサロンといった感じのお参りしやすい雰囲気のなかで
家族そろってお参りに行きゆっくりご先祖を偲ぶことができるということが
今の納骨堂のコンセプトになっているようです。
 
 円光寺でいえば本堂にお参りして納骨堂です。
ゆったりした空間があります。駐車場も広くあります。
どうぞ皆さん気軽にお参りしてくださいと日中はいつも本堂は開いています。
 納骨堂は仏さまのご縁に遇わせていただくところなのです。
 
 チラシの納骨堂は火気厳禁で火を使わず電気のロウソクで線香も炊かず
お花も生花ではなく造花と決められているということです。
 仏具にはすべて意味があるという仏壇屋さんのお話のなかで
「チーンと鳴るお凛。これは極楽で仏様になった故人やご先祖様に気づいてもらうためのものですから
必ずお参りする前に鳴らす必要があります」と書かれていたことが気になりました。
 
 お仏壇にお参りする時に凜を鳴らして手を合わせお礼をする人をよく見かけます。
何か一般的な作法のようになっているようですが
これはいつもお話しているように凜には仏事作法の上で大事なお役目があるのです。
 お勤めをするに凜を最初に二打中切りは一打最後は三打鳴らすことが決まっているのです。
 
 そんな難しいことを言わないでみんながしていることだから
お参りする時のしるしでいいのではといわれる方もいると思いますが
ここは正しいことを知ったうえで後は皆さんがどうされるかです。
 
 ただ「お参りに来たよ」とチーンと鳴らして知らせないと
仏さまは私のことがわからないのでしょうか。
 仏さまはいつでもどこでも私のことを忘れないで
南無阿弥陀仏のおはたらきで私について離れずご一緒してくださる仏さまと聞かせていただきますから
御仏前でナンマンダブツとお念仏申すことが仏さまが一番喜ばれることではないでしょうか。
 
 納骨堂といいお墓といい仏さまのご縁に遇わせていただく大切なところです。
仏さまのご縁に日頃から聞かせていただきましょう。
 
 新しい納骨壇に入る方が増えています。
また逆に納骨壇をしまって他に改葬する方もいらっしゃいます。
 先に往かれた方々のお遺骨をどのように見ていくのか
これからいろいろと考えるところです。
 
 お彼岸を迎えます。
このたびは新型コロナウイルス感染のことでお中日だけのお勤めになりますが
どうぞ皆さんお参りください。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.3.14)

バリアフリーの教えを説くお寺がバリアフリーになっていない現実

 昨日お葬式がありまして火葬場からお遺骨をお供していただいて
いつものように本堂で還骨(かんこつ)お礼参(れいさん)のお勤めをさせていただきました。
 
 読経中にお焼香をしていただくんですが
さっき見たら香炉に線香と抹香がそのまま燃えてなくて残っていました。
 それで今日はいつものお線香とは違う香を炊いたことです。
先ほど庫裡から本堂にあがるのに玄関の付近から良い香りがただよってきました。
 
 毎朝こうして仏さまにお香をお供えして
清々しくお勤めをさせていただきます。
 
 昨日はご高齢の方がお参りされていてお葬式の時に気づいたことですが車椅子の方がいらっしゃいました。
本堂の中を周りの方に手を添えられて歩かれていました。
 本堂を出てお見送りする時に気づいたことです。
階段があるんです。
 
 改めてお寺は昔ながらのバリアばかりの建物だということを思います。
阿弥陀さまのみ教えは障りないバリアフリーの救いの法ですが
お寺の建物自体はバリアばかりでいっぱいです。
 
 先に往かれたお方にお供してご一緒にお寺にお参りしようと気持ちいっぱいにお参りされたことと思います。
バリアフリーの社会生活が言われお寺もと思いながら後回しになっていることを反省します。
 どんな人も見捨てない南無阿弥陀仏の救いの法です。
誰もが気持ちをもってお参りできるお寺になっていきたいと思います。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.3.13)
円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
FAX.097-527-6949
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